転職回数が多いと不利?|回数ではなく「つながり」で見せる整理のしかた
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同じ「転職3回」でも、書類が通る人と、ほとんど通らない人がいます。回数は同じなのに、です。
違いは経歴の派手さではなく、3社の並びに説明のつく流れがあるかどうか、そこだけです。販売から営業、営業から営業企画と動いてきた人は、任される範囲が広がった記録として読まれます。一方で、業界も職種もばらばらで、どの会社でも同じ立場のまま終わっていると、読み手は次に何をしたい人なのか分からなくなります。
とはいえ、流れを作れと言われても、過去の3社はもう選び直せません。ここで「自分は飽きっぽいから続かないんだ」と、性格の問題にしてしまう人がいます。
この記事では、回数が効く場面と効かない場面を分けたうえで、職務経歴書での並べ方、短期離職が混ざっているときの書き方、そして次の1社で止めるための選び方までを整理します。
回数が効く場面と、効かない場面がある
3社、4社と職歴が並んでいるだけで「また落とされるかもしれない」と手が止まりますよね。転職したこと自体が、働き続けられない性格の証明のように見えてくる人もいます。
でも、転職理由まで見ると、話は少し違います。dodaの転職理由ランキングでは、「給与が低い・昇給が見込めない」が36.6%で1位、「労働時間に不満」が26.3%で2位、「個人の成果で評価されない」が22.8%で3位でした。少なくとも、待遇や働き方への不満で転職する人は珍しくありません。
出典:パーソルキャリア「転職理由ランキング【最新版】」20〜59歳の正社員978人への調査。複数回答のため合計は100%を超えます。
「続かなかったのは飽きっぽいからだ」と決めつける前に、何が合わなくて動いたのかを一度分けてみてください。性格の話にしなくても、辞めた理由は手元に残ります。
そして、いちばん知りたいのは「何回までなら大丈夫なのか」だと思います。そこをはっきり言うと、回数そのものに線はありません。ただ、線がない代わりに、読む側が実際に目で追っているものは決まっていて、それが1社あたりの在籍年数です。
自分の数字で計算してみてください。いまの年齢から22を引くと社会人の年数が出るので、それを在籍した会社数で割ります。転職3回なら4社です。
| 年齢と回数 | 計算 | どう読まれるか |
|---|---|---|
| 28歳・転職3回 | 社会人6年で4社 = 1社あたり1.5年 | 回数より、在籍の短さが先に目に入る |
| 38歳・転職3回 | 社会人16年で4社 = 1社あたり4.0年 | 回数はあまり論点にならない |
| 33歳・転職4回 | 社会人11年で5社 = 1社あたり2.2年 | 1社の短さと、直近の在籍年数の両方を見られる |
社会人の年数は「年齢 − 22」、会社数は「転職回数 + 1」で計算しています。卒業の時期や働いていない期間でずれるので、目安として使ってください。
同じ「3回」でも、28歳と38歳ではまるで違う数字になるので、「3回だから不利」という言い方自体がそもそも成り立ちません。この数字が小さく出たなら直したいのは回数ではなく短くなった理由の説明で、3年4年と出たなら回数の話は論点になりにくいので、そこを気にして書類を薄くしないほうがいいです。
見られる場面にも差が出て、応募が集まる人気求人では、読む側にも時間の制約があるので、職歴の行数の多さが入口で目に入ります。一方、面接まで進めば「何回転職したか」だけで話は終わりません。むしろ聞かれるのは「なぜその会社を選び、なぜ次へ移ったのか」のほうです。
販売から営業、営業から営業企画へ移ってきた人なら、職種名は変わっていても、顧客対応から売上づくり、さらに社内の改善へと仕事の範囲が広がっています。こういう経歴なら、転職の回数より経験のつながりのほうを見てもらえます。
反対に、毎回「何となく合わなかった」で辞めていて、次の応募先も前の仕事との接点が見えないと、採用側は定着のほうを心配します。
入口では回数が目に入ることがある。その先では、回数より経歴の説明が問われる。「気にしなくていい」も「もう無理」も、どちらも言いすぎだと思ってください🔔
面接官が数えているのは、回数ではない
「3回も辞めている自分は、もう長く働けないと思われるのでは」と心配になるところです。
採用側が知りたいのは、過去の退職回数そのものより、自社に入ったあとも同じ理由で辞めないかどうかです。見ているのは過去ではなく先のほうで、面接で回数を数えるより「なぜ動いたのか」を順番に聞いてくるのも、そのためです。
たとえば、26歳で飲食店から不動産営業へ転職した人がいるとします。飲食店では閉店後のレジ締めや清掃まで担当し、不動産営業では休日にも顧客への電話や訪問を続けていました。
「どちらの仕事も向いていなかった。だから辞めただけです」
本人がそう思っていると、面接でもこの一言で止まってしまいます。これでは、次の会社に入って何を続けたいのかが見えません。
ところが話を聞くと、最初の職場では深夜まで残る勤務が続き、次の職場では休日の予定を立てにくい働き方が負担になっていました。それなら、転職した理由を「向いていなかった」で終わらせる必要はありません。
「長時間の勤務が続く働き方から離れたかった」「次は顧客対応の経験を活かしながら、長く続けられる勤務条件を選びたい」と話せば、過去の退職と今回の応募が一本につながります。
ここで大切なのは、前の会社を悪者にすることではありません。自分が何を理由に動き、次は何を確認して選ぶのかまで話すことです。
もう一つ、回数が多い人にだけ飛んでくる質問があるんです。「全部説明していただけますか」です。3社4社を順番に話すと5分を超えますし、聞いている側も途中で分からなくなります。
全部を同じ重さで話さないでください。直近の1社を厚めに、それ以前は「その時期は◯◯を理由に動いていました」とまとめて構いません。面接官が判断に使うのは、いちばん最近の職場で何をしていたかと、なぜ辞めたかです。5年前の退職理由の細部で採否が決まることは、ほとんどありません。
まとめ方も先に用意しておきます。前の2社が同じ理由なら「どちらも勤務時間の都合で続けられませんでした」と一度にまとめ、理由が違うなら「1社目は勤務時間、2社目は担当範囲でした」と一言ずつ置く。細部は聞かれてから足せば十分です。
退職理由そのものの言い換えに悩んでいるなら、まずは1社分を整理してみてください。
037で扱っているのは、あくまで「1回の退職理由」をどう伝えるかです。今回の記事では、その理由が複数並んだときに、全体をどう見せるかを考えます💡
回数は減らせないが、「線」は作れる
職務経歴書を開くと、過去の会社名と在籍期間が並ぶので、そこだけ見れば転職回数は隠せません。それでも変えられるものがあって、各社で何をしていたのかをどう並べるかは自分で決められます。
書類に「販売スタッフ」「一般事務」「営業アシスタント」とだけ並んでいたら、3社の間に何が起きたのかは分かりません。そこで、それぞれの会社で任された範囲を一行ずつ足してみます。
社名と期間だけ
- A社・販売スタッフ(2年)
- B社・一般事務(1年半)
任された範囲を一行足す
- A社・販売スタッフ(2年) 接客に加えて売上集計を担当し、閉店作業まで任されるようになった
- B社・一般事務(1年半) 受注入力から在庫確認、データ集計まで担当範囲が広がった
C社が営業アシスタントなら、「営業担当の資料作成」で終わらせず、「見積書の作成から納期確認、顧客への連絡まで担当した」と範囲まで書きます。これだけで、3社は単なる転職履歴ではなくなるんです。販売で顧客対応を経験し、事務で正確な処理を覚え、営業アシスタントで社内外の調整まで任された、と読めるからです。
もちろん、すべての経歴がきれいにつながるとは限りません。業界も職種も変わっていて、「どう考えても一本の線にならない」と感じる人もいるでしょう。
その気持ちはよく分かります。過去の会社は選び直せないので、無理やり「昔からこの仕事を目指していました」という物語を作ろうとすると、かえって苦しくなります。
本当につながりがないなら、無理に一本化しなくても構いません。代わりに、各社で何を任されたのかを拾い出してください。業界は違っても「新人への仕事の教え方を任されていた」「売上データを毎週まとめていた」「顧客からの問い合わせを最後まで担当していた」といった経験は、手元に残っているはずです。
こうして拾っていくと、「自分には書けることがない」と思っていた人でも、意外なところから経験が出てきます。
どうしても共通点が見つからないなら、過去を一本化するより「次は何を続けたいのか」を先に置いてください。販売、工場、コールセンターと変わってきた人なら、「人と話す仕事が好きでした」という曖昧なまとめより、「問い合わせを受けて、その場で解決まで対応する仕事は続けたい」としたほうが具体的です。
次の求人に必要な仕事が「電話対応」「入力」「社内調整」なら、過去3社からその経験だけを拾って並べます。会社同士がつながらなくても、経験同士ならつながるからです。回数を気にして仕事内容を削りすぎると、社名と期間だけが残って、数のほうが先に目に入ってしまいます。
それと、転職回数が多い人がいちばん効かせられるのは、職歴の一覧より上にある「職務要約」の欄です。ここが空欄だったり、「販売職として3年、事務職として1年半勤務」と社歴をそのまま縮めただけだと、読み手は下の一覧を数えるところから始めます。
要約は3行で十分です。1行目に何をやってきた人なのか、2行目に会社をまたいで共通している経験、3行目に次にやりたいこと。この順番です。
接客と事務の両方を経験し、現在は営業事務として受発注から納期調整まで担当しています。いずれの職場でも、お客様や社内からの問い合わせを最後まで自分で完結させる役割を任されてきました。今後は、その対応の幅をさらに広げられる環境で働きたいと考えています
3行あるだけで、読み手は数える前に「何ができる人か」を先に受け取ります。順番が変わるだけで、同じ職歴の見え方が変わるんです。
職務経歴書では、会社を変えた事実より、そこで何ができるようになったのかを一つずつ拾ってください。担当範囲、扱った仕事、周囲から任されたこと。この三つを並べるだけでも、経歴の見え方は変わってきます。
短期離職が1社混ざっているとき
数か月だけ在籍した会社があると、職務経歴書を書く手がそこで止まってしまいます。「この1社を書いたら、そこで落とされるのでは」と怖くなりますし、ほかが長く続いていても1社だけ短いと、そこに目が行くように思えてきますよね。
けれど、その会社をなかったことにすると、後の説明がかえって重くなります。隠すほうが危ないんです。応募書類や入社手続きで職歴を確認される場面もあるので、事実と違う内容を出すのはやめておいてください。
期間の短い会社があるなら、その1社だけ理由を簡潔に添えておいてください。
聞いていた勤務条件と実際の条件が違っていた場合なら、「入社後に勤務条件の相違が判明したため退職」と事実だけを書きます。長々と言い訳を並べず、「何が起きたか」「次は何を確認するか」の二つを短く置けば足ります。
入社前に確認できていなかった点があり、入社後に条件の相違が分かったため退職しました。今回は勤務時間や休日、配属後の業務内容を事前に確認したうえで応募しています
これなら事実を隠さずに、次の応募で同じことを繰り返さないための行動まで伝わります📝
反対に、「会社がひどかった」「聞いていた話と全然違った」と不満だけを並べると、採用側には次の会社でも何かあれば辞める人に見える可能性があります。
試用期間の途中で辞めた場合も同じです。雇用契約を結んでいたなら在籍した事実は残るので、期間を短く見せようとせず、そのまま書いてください。社会保険に入っていた期間は、入社手続きのときに出てきてしまいます。
短い在籍が2社以上あるときは、1社ずつ理由を並べると言い訳の列に見えてきます。2社をまとめて「この時期は勤務条件の見極めができておらず、続けられませんでした」と一度で認めたうえで、直近の在籍に話を寄せてください。3社目が2年続いているなら、そこを厚く書けば読み手の目はそちらへ向きます。
辞めた理由そのものの整理に迷うなら、空白期間の説明と一緒に確認してみてください。
039が扱うのは「働いていない期間」をどう説明するかで、こちらは複数の職歴をどう並べるかです。1つの出来事を説明する記事と、並べ方の記事。分けて読むと混ざりません。
次の1社で回数を止めるために
ここまで書類を整えても、次の会社選びが前と同じなら、また同じところでつまずきます。
「今度こそ長く働こう」と気合いを入れるだけでは、結局また同じ条件の求人を選んでしまいます。必要なのは、過去に辞めた理由を次の求人選びに反映することです。
これまで残業の多さで辞めてきたなら、求人票の「残業少なめ」だけで決めず、固定残業代の有無や勤務時間、休日の取り方まで確認します。営業職を続けたいなら、個人ノルマだけでなく、既存顧客中心なのか新規開拓中心なのかも見ます。
過去の退職理由を並べると、次の求人で確認したい項目がそのまま出てきます🔍
求人票を読むときの確認ポイントは、こちらで詳しく整理しています。
確認したい項目が増えてくると、求人票を一人で読み比べるのがきつくなってきます。職歴の並べ方から一緒に見てくれる相手がいると、そのぶん早く進みます🎯
職歴の並べ方から相談したい、18〜29歳の方へ
UZUZ第二新卒に無料で相談する※UZUZ第二新卒は18〜29歳が対象のエージェントです。カウンセラーの多くが自身も既卒・第二新卒から就職した経歴を持っているので、 経歴に引け目を感じている段階でも話しやすいと思います。
ただし、この手のサービスには年齢の条件がついています。30代以降なら対象が変わってくるので、条件を確かめたうえで別の相談先を探してください。
回数を増やしにくくするために効くのは、在職中に動くことです。辞めてから探すと、収入が止まる焦りで条件を下げて決めてしまい、その会社が合わなくてまた辞める、という形で回数が伸びます。いま在籍している会社があるなら、辞める前に応募だけ始めておくほうが、条件で妥協しにくくなります。
それでも、次の会社が合わないことはあり得ます。また回数が増えるからと我慢し続けるより、次はどこを見落としたのかを書き残してから動いてください。回数そのものより、同じ理由で3回続けて辞めているほうが説明しづらくなります。
よくある質問
転職回数は、職務経歴書にすべて書く必要がありますか?
正社員として在籍した会社は、基本的に省略せず記載する方向で考えたほうが安全です。短期間の在籍でも、事実と違う経歴にすると、後の確認で説明が難しくなってしまいます。アルバイトやパートまで同じように全部書く必要があるとは限らないので、応募先で評価される経験を中心に整理してください。大切なのは、会社名を並べるだけで終わらせず、それぞれで何を担当したのかまで書くことです。
在籍が1か月の会社も、書かないといけませんか?
1か月だけの在籍でも、正社員として働いた事実があるなら、基本的には記載しておくほうが無難です。短期離職そのものより、後から説明が食い違うほうが採用側の不安につながります。「入社時の条件相違により退職」など、事情を短く添え、今回は応募前に勤務条件を確認した、と次の行動まで伝えると話が前へ進みます。
転職回数が多いと、年収は下がりますか?
回数だけを理由に年収が決まるわけではありません。ただ、毎回まったく違う未経験職種へ移ると、それまでの経験を給与に反映しにくくなってしまいます。反対に、これまでの営業経験を活かして別の営業職へ移るように、経験が続いていれば評価につながります。年収だけでなく、次の会社で何を積み上げられるかも一緒に見てください。
面接で「なぜ何度も転職しているのか」と聞かれたら、どう答えればいいですか?
それぞれの退職理由を順番に言い訳していくより、「これまで何が合わずに動いたか」と「次は何を選ぶか」をつなげて話すと整理しやすくなります。たとえば「前職では勤務時間が合わず退職しました。その経験から、今回は勤務条件を事前に確認し、これまで経験してきた顧客対応を続けられる仕事を選びました」のように、過去の事実から今回の応募までを一本につなげます。
まとめ:回数ではなく、並べ方を見る
すでに終わった転職は、いまから減らせません。けれど、職務経歴書を開いた人に何が伝わるかは、書き方しだいで変わります。
担当が広がってきたなら、その広がり方をそのまま書く。職種がばらばらなら、各社で任された仕事から次でも使いたい経験を拾う。短期離職が混ざるなら、隠すのではなく理由と次に確認することを短く添える。
そうやって並べ直すと、「転職が多い人」という一言だけでは見えなかった経歴が出てきます。どれも過去を書き換える作業ではなく、同じ職歴をどの順番でどの粒度で置くかを決める作業なので、足しているのは事実の説明だけです。
過去の会社を選び直す必要はありません。並べる順番は、自分で決められます。手元にある職歴を、次の仕事につながる順に一度並べ直してみてください。