転職活動はいつ始める?|求人が増える時期と、自分の準備が整う時期
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「求人が増える時期を狙うのが得」——そう言われることが多いのですが、未経験から動く場合、この考え方はそのまま当てはまりません。求人が増える月は、応募する人も同じように増える月だからです🌾
経験者の転職なら母数が増えても自分の経歴で差がつきますが、未経験の応募は同じ枠に集まった人と横並びで比べられるので、応募者が多い時期はそのぶん通りにくくなります。
それから、このサイトでは何月に求人が増えるという数字を出しません。よく目にする月の話は出どころをたどれないものが多いうえに、検証できていない数字を並べても、読んだ人の判断が良くならないからです。
この記事で扱うのは市場の時期ではなく自分の時期のほうで、準備が整ったと言える3つの条件と、始め方の3つの型、そして時期をずらすべき場合とそうでない場合を並べます。月の話は出てきません。
市場の月に合わせる意味は、思ったより薄い
転職の時期を調べると何月が有利という話が必ず出てきますが、そこで語られているのは求人の数だけであって、応募する人の数がどうなっているかは横に置かれていることが多いんです。
考えてみると当たり前の話で、求人が増える時期というのは多くの会社が同じ判断をした時期であり、働く側も同じ情報を見ていて、応募する人の数も一緒に動いていきます。
つまり求人が2割増えても応募者が2割増えていれば1人あたりの通りやすさは変わらないわけで、未経験の枠ではとくにここが効いてきます🗓
未経験歓迎の求人には経験のある人も応募してきますし、求人の数が増えたところで、その中のどれだけが未経験で通る枠なのかは外からは見えないままなんです。
だから月を待つより自分の準備を先に整えるほうが結果につながるはずで、準備が整っていない状態で応募者の多い月に入ると、もっとも不利な組み合わせになります。
このサイトが数字をどう扱っているかは別の記事で全部並べてあって、転職の難しさを公表されているデータだけで分解した記事もあるので、市場の見方を知りたい場合はそちらを見てください。
未経験転職が「難しい」と言われる理由 公表データで難易度を分解する
もちろん求人が少ない時期に始めても損はなく、1社ずつ丁寧に見てもらえる時期でもあり、母数の少なさが必ずしも不利になるわけではないんです。
月の話でもっともったいないのは、待っているあいだに何もしないことです。3か月後が有利だと聞いて待った結果、その3か月で書類も作らず職種も決めていないなら、待った時間がまるごと消えます。
それに、募集の枠には会社ごとの事情もあって、人が1人辞めたから採るという理由で出てくる求人は季節に関係なく現れるため、未経験歓迎の枠を探しているなら、市場全体の波よりそちらのほうが当たりやすいんです。
気になる会社があるなら、その会社の採用ページを直接見ておくのも手です。通年で募集しているのか、決まった時期だけ出しているのかは、そこに並んでいる職種の数と更新の日付から見当がつきます。
年に1回しか出さない会社なら、その時期に合わせる意味が出てきます。市場全体の波ではなく、自分が行きたい会社の波だけを見ればいいんです。
つまり見るべきなのは月ではなく、いま出ている求人の中身のほうです。同じ職種の求人を10件並べて条件の幅と書かれている業務の範囲を見比べるほうが、何月が有利かを調べるより先に手を動かせます。
市場の時期と、自分の時期を分ける
考える順番を、ここで一度整理しておきます。4つに分けて見ると、迷う場所がぐっと減ります。
| どちらの時期か | 中身 | こちらで動かせるか |
|---|---|---|
| 市場の時期 | 求人が増える月、減る月。業界ごとの繁忙期。景気の動き | 動かせない。合わせることしかできない |
| 自分の時期 | 職種が絞れているか、書類ができているか、面接の枠を作れるか | 全部こちらで動かせる |
| 職場の時期 | いまの職場の繁忙期。引き継ぎのしやすさ。有給の残り | ある程度動かせる。前倒しで整えられる |
| 家庭の時期 | 家族の予定、子どもの学年、住まいの契約 | 動かせない部分がある。先に確かめる |
1行目の市場の時期は、こちらで動かせません。だからそこに合わせて自分の予定を組むのは、順番として逆です。
景気の話も同じです。追い風のときに動けたら理想ですが、それを待って2年過ぎるくらいなら、いまの条件で通る枠を探したほうが早く着きます。待っても年齢は進みます。
自分の時期のほうが、この記事の本題です。ここは全部こちらで動かせますから、いつ始めるかという問いは実質のところ、ここが整うのはいつかという問いに置き換えられるんです。
職場の時期は、前倒しで整えられる部分です。引き継ぎの資料を先に作っておくとか有給の残りを確かめておくとか、動き出す前にできることがいくつもあります。
職場の時期で見ておきたいのは、自分の担当が年のどこで重くなるかです。決算、棚卸し、繁忙期の応援。そこを避けて動けば、引き継ぎの話も通りやすくなります。
ただ、重い月が年に何度もある職場なら、避けきれません。その場合は職場の時期を外して、自分の時期だけで決めてしまいます。
家庭の時期だけは、動かせない場合も出てきます。子どもの進学や住まいの契約が絡むなら、そこは先に確かめてから予定を組んでください🪴
家の中の予定は聞かないと出てきません。動き出す前に一度、来年の予定をまとめて確かめておくと、あとで日程を組み直す手間が消えます。
この4つのうち、2行目と3行目を整えるのが準備です。全体の流れとどのくらいの期間が必要かは、準備期間の記事に置きました。
順番を間違えると時間だけが過ぎていって、市場の月を待ってから準備を始めるとその月には間に合わないので、結局は次の波を待つことになるんです。
自分の準備が整ったと言える、3つの条件
いつ始めるかを決める基準として3つ置いておきます。この3つが揃った月が、自分の時期です。
1つ目は、応募したい職種が1つに絞れていることです。2つ3つを並行して受けると書類も面接の答えも使い回せず、準備の量がそのまま倍に膨らみます。
絞るのは、やりたい順ではなく通る順で問題ありません。未経験から入れる幅が広い職種を先に受けて、そこで選考の場数を作るという組み方もできます。
1つに絞るのが怖い気持ちも分かりますが、絞ったからといって他を捨てるわけではなく、1社目の選考が終わるまで軸を1本にしておくという話です。
受けているうちに合わないと分かったら、そこで軸を替えれば済みますし、書類の8割はそのまま使えるので、替えるコストは思っているより小さくて済みます。
2つ目は、書類です。1セットできていることが条件になります。履歴書と職務経歴書を1つ作っておけば、応募先ごとに直す部分は志望動機だけで済みます。
ここを作らずに応募を始めると1社ごとにゼロから書くことになり、1週間で1社しか出せず、選考の回転がまるごと遅くなります。
3つ目は、枠です。面接の枠を月に2つか3つ作れることが条件になります。在職中なら有給の予定を先に押さえる必要がありますし、そこが見えていない状態で応募すると、日程で詰まります。
揃っているかどうかは、紙に3行書けば分かります。狙う職種の名前、書類を最後に直した日、来月の枠として押さえてある日付。
3行とも埋まるなら、その月から動けます。どれか1行が空いたままなら、そこを埋める作業が次にやることになります。
3つとも揃っていないなら、まだ始める月ではありません。逆に揃っているなら、それが何月であっても、その月が自分の時期です🧊
季節は関係ありません。12月に揃ったなら12月が自分の時期で、翌春を待つ理由は1つもないんです。むしろ、揃った直後がもっとも動きやすいときです。
3つのうち、時間がかかるのは1つ目だけです。職種を絞る作業は数日で終わらないので、動き出したい月の1か月前から手をつけておいてください。
逆に2つ目の書類は思っているより早く終わって、1セット作るだけなら週末2回で形になりますし、そこを長く見積もって先延ばしにしないほうがいいです。
3つ目の枠づくりも、同じ週に済みます。来月のカレンダーを開いて半日の有給を2つ置くだけなので、作業としては10分です。
つまり、3つを揃えるのに何か月もかかるわけではなく、職種を絞るところに1か月、あとは1週間で届く計算になります。
始め方には、3つの型がある
始めるといっても、いきなり応募する必要はなく、始め方が3つあるので自分の段階に合うものを選んでください。
求人を見るだけ始める
応募も相談もしない。職種の名前と条件の相場を見るだけ
- 職種が絞れていない人向け
- いちばん軽い始め方
書類を作ってから応募する
1セット作って、そこから応募を始める
- 職種が決まっている人向け
- 途中で止まらずに最後まで走れる
相談してから決める
先に外の人と話して、方向を決めてから書類に入る
- 職種も条件も決まっていない人向け
- 迷いが大きい段階に合う
左は、いちばん軽い始め方です。求人サイトを開いて、未経験歓迎の求人を10件だけ読む。それだけでも、職種の名前と給与の幅が頭に入ってきます。
読むときは、職種の名前と給与の幅と業務の範囲だけをメモしてください。会社名を覚えようとすると量に飲まれてしまい、最初の10件は職種の相場をつかむためだけに使います。
真ん中が、いちばん早く進む形になります。職種が決まっているなら書類を1セット作ってから応募に入るほうが、途中で止まらずに最後まで走れます。
右は、迷いが大きい段階に向いている形です。何をしたいかも分からないまま求人を見ても判断のしようがなく、そこで選ぼうとすると手が止まります。
どれを選んでも来週には次の段階に移れますし、見るだけで始めた人が2週間後に書類を作り始めるのは自然な流れなので、最初の型にこだわる必要はないんです。
3つとも、いまこの週から始められます。共通しているのは、始めた瞬間に何かを決める必要がないという点です。
始めることと辞めることは、まったく別の話です。求人を見ただけで辞める流れに乗るわけではなく、そこを重く考えて止まってしまう必要はありません。
在職中の場合、面接の枠を作る段取りが最初の関門です。時間の作り方は別に整理してあります。応募を始める前に読んでおいてください。
始めてから迷いが出てくるのは普通のことです。求人を見ているうちに職種の候補が変わることもよくあるので、1回決めたら戻れないという前提は置かなくて構いません🔆
むしろ候補が変わるのは情報が増えた証拠で、最初に思っていた職種より条件の合う入口が見つかることもあるので、途中で乗り換えたとしても、そこまでの準備は無駄になりません。
ずらすべき場合と、ずらすべきでない場合
時期を後ろにずらす判断が正しい場合もありますから、そこを先に分けておくと迷いが減ります。
ずらす価値があるのは、まず職場の繁忙期にぶつかっている場合です。引き継ぎの交渉が長引いてしまうので、山を1つ越えてから動くほうが日程が収まりやすくなるはずです。
次に、受ける予定の試験が近い場合です。取ろうとしている資格の試験が1か月後にあるなら、そこまで進めてから動くほうが書類に書ける材料が増えるので、待つ意味があります。
3つ目は、家庭の予定が決まっている場合です。子どもの進学や引っ越しが重なる時期は判断の余裕そのものが減るので、そこを避けるのは合理的な選び方でしょう。
ずらすと決めたら、いつまでずらすのかも同時に決めてください。来月まで、試験が終わるまで、と終わりを置いておけば、そのまま流れて半年経つ形になりません。
そして、待つあいだにやることも1つだけ決めておきます。職種を絞る、書類を1セット作る、どちらか片方で足ります。
反対に、ずらしてはいけない場合もあって、それはいまの職場が体調や気持ちに影響しているときです。
ここは待つほど悪くなっていきます。眠れない、休みの日も回復しない、朝になると体が動かない。そういう状態で数か月待つのは、準備のためではなく消耗のための時間になってしまいます🧯
この場合は、準備が3つ揃うのを待たなくて構いません。相談だけ先に始める形でも動き出せますし、書類ができていないことを理由に足を止めてしまわないでください。
もう一つ、ずらすときに見落としやすいものが残っていて、それは年齢です。
1年待つというのは、年齢が1つ上がることでもあるはずです。未経験で応募できる枠は年代によって変わってくるので、そこを一度確かめたうえで待つかどうかを決めたいところです。
時期の話と並べて、働き方そのものを変える選択も残っています。通勤の時間が生活を圧迫しているなら、職種を変えるよりも先にそこを変えたほうが効く場合もあるからです。リモートで働ける求人に絞って探せるサービスもあるので、条件のほうから動かしたい場合は選択肢に入ってきます。
時期を待つより、通勤の形から変えたい方へ
Remoful(リモフル)に無料で問い合わせる※Remoful(リモフル)はリモートワークの求人に特化した無料のサービスです。 どれくらいの求人があるかを先に聞いてから、動く時期を決める使い方もできます。
通勤の形にこだわらない場合や、まず求人の幅を見たい場合は、相談先の違いから確かめてください。時期を決めるより先に、どこに相談するかを1つ決めておくと、動き出す月が自然に見えてきます。
よくある質問
ボーナスをもらってから辞めたいのですが、それまで待つべきですか?
支給の条件を先に確かめてください。支給日に在籍していることが条件になっている場合が多いので、就業規則か賃金の規定を見れば分かります。そのうえで、待つあいだに準備を進めるなら待つ価値があります。逆に、待つだけで何もしない数か月になるなら、金額と時間を並べて考えてください。準備は在職中でも進められます。
未経験なので、少しでも若いうちに動いたほうがいいですか?
若いほうが枠は広いですが、準備なしで動くと落ちる回数が増えます。半年早く始めて10社落ちるより、2か月準備して5社受けるほうが結果は良くなることが多いです。ただし、準備に1年かけるのは長すぎます。職種を絞って書類を1セット作るところまでなら、1か月から2か月で届きます。
求人が少ない時期に応募すると、不利になりませんか?
母数が少ないぶん、1件あたりを丁寧に見てもらえる面もあります。応募者が少ない時期は、選考のスピードが速くなることもあるので、一方的に不利とは言えません。それよりも、自分の書類が1セットできているかどうかで結果が変わります。時期より準備を先に見てください。
何月に応募したかを、面接で聞かれることはありますか?
時期そのものを問われることはほとんどありません。ただ、なぜいま動いているのかは聞かれます。そこで市場の時期を理由にすると、会社への関心が薄い人に見えてしまいます。自分の中で何が変わって動き出したのかを、事実として話せるようにしておいてください。
まとめ:市場の月より、自分の準備が整う月
求人が増える月は、応募する人も増える月です。未経験の枠では横並びで比べられるので、母数が増えるほど通りにくくなる面があります。
このサイトでは、何月に求人が増えるという数字を使いません。出どころをたどれない数字で判断を変えてほしくないからです。
見るべきなのは、自分の側の時期です。職種が1つに絞れているか、書類が1セットできているか、面接の枠を月に2つか3つ作れるか。
3つ揃った月が、何月であっても始める月です。揃っていないなら、待つのではなく揃える作業のほうに入るのが先です。
待つと決めるときだけ、条件を1つ置いてください。待つあいだに何をやるかを決めてから待つ。それができないなら、いまの週から3つの始め方のどれかに入るほうが早く進みます。