適性検査とSPI|未経験の選考でここを軽く見ると落ちる
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夜の23時。ダイニングテーブルにノートパソコンを開いて、案内メールのリンクを押す。制限時間は35分と書いてある。1問目の計算で手が止まって、残り時間の表示だけが減っていく。
書類が通ったので面接の準備をしていたところに、その前に受けてくださいという案内が届いた。そんな順番で適性検査に当たる人は多いと思いますが、ここを軽く見たまま受けてしまうと、面接に進む前に止まることになります✏
しかも未経験の職種へ応募している場合、この検査の重さがもう一段変わってきます。経験で判断できない相手に対しては会社が見る材料そのものが少ないので、残っているものの比重が上がるんです。
この記事では、検査が3種類に分かれていることを先に置いて、対策するものとしないものを分け、自宅で受けるときの落ちる原因まで並べます。問題集の選び方までは扱いません。
未経験の選考では、この検査の比重が上がる
経験者を採る場合、会社はもっとも確かなものを手元に持っています。前の職場で何をどこまでやったかという事実そのものが手元にあるので、そこで判断に迷う幅が小さくなるからです。
ところが未経験で応募すると、それがないまま並べられます。残っているもので判断することになり、書類の書き方、面接での話し方、そして適性検査の結果が、それぞれ相対的に重くなってしまうんです🧠
言い方を変えると、経験者にとっては補助でしかない検査が、未経験の選考では主要な判断の1つに上がってくるので、同じ点数でも扱いが違ってきます。
ここで誤解されやすいのですが、高い点を取れば受かるという話ではありません。会社ごとに足切りの線が決まっていて、その線を越えているかどうかだけを見ている場合が多く、満点を目指す種類の試験ではないんです。
未経験で応募していると、この線の位置がさらに動く場合もあって、経験を条件から外して募集しているところは応募が集まりやすいので、人数を絞るために検査の線を高く置いていることがあるんです。
この線の高さは応募する側から見えません。通らなかったときに自分の能力を疑うのではなく、その会社の線が高かったという読み方も残しておいてください。
つまり必要なのは、線を割らないことだけで、そのために何をやって何をやらないかを分けるのが、この記事の本題です。
書類の段階で止まっている場合は、検査より先に見直す場所があります。そちらを片付けるのが順番です。
未経験で書類選考が通らない 落ちる理由は、たぶん経歴じゃない
受ける段階も、会社によってばらばらです。書類の前に出してくるところ、書類が通ってから案内が来るところ、一次面接のあとで受けさせるところ。
だから応募した時点で、いつ来てもいいように構えておくほうが慌てません。案内が届いてから問題集を買いに行くと、そこで数日が消えます。
意外に効いてくるのが、検査の結果は面接でも使われるという点で、性格検査の回答をもとに、この項目についてもう少し聞かせてくださいという形で質問が作られる場合もあります。
だから検査と面接は、別の関門ではないんです。検査で答えた内容と面接で話す内容が食い違うとそこで引っかかってしまうので、答えたことを大まかに覚えておく必要が出てきます。
経験がない状態で何を材料にするか、という考え方そのものは別に整理してあるので、あわせて読むと選考全体の見え方が違ってきます。
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検査は3種類あって、対策できるのは1つだけ
適性検査という言葉でまとめられていますが、中身は性質のまったく違う3つに分かれています。ここを混ぜたまま対策を始める人が多いんです。
能力検査
計数と言語。制限時間のある問題を解く形式
- 慣れれば点が動く、唯一の部分
- 手を入れる先はここだけでいい
性格検査
200問前後の質問に、当てはまるかどうかで答える
- 作ろうとすると矛盾が出る
- 対策しないのが正解
職務適合の判定
検査結果から、どの仕事に向いているかを示すもの
- こちらで操作する余地がない
- 返ってきたら職種選びの材料に使う
左の能力検査だけが、こちらの手で動く部分です。計数は四則演算や割合の問題が中心で、言語は語彙と読み取りですから、形式に慣れた人ほど時間内に終えられます。
真ん中の性格検査は、対策しないほうが安全です。理想の人物像に寄せて答えようとすると似た質問が何度も形を変えて出てくるため、途中で答えがぶれて、それが矛盾として検出されてしまうんです⏳
右の職務適合の判定は、前の2つから自動的に出てくるものなので、そこだけを狙って操作することはできません。結果が思っていたものと違っても、受け止めるしかない部分です。
ただ、この判定にも使い道はあって、自分が向いていると出た仕事といま応募している仕事がずれているなら、職種選びをもう一度見直すときに使えます。
結果が返ってこない会社も多いので手元に残るとは限りませんが、返ってきた場合だけ、参考として置いておく程度で十分です。
つまり手を入れる先は1つだけで、能力検査の形式に慣れることです。残りの2つに時間を使っても、点数そのものは動きません。
ここを取り違えると、時間のかかる勉強を、まったく動かない場所に注いでしまいます。性格検査の模範解答を探して何時間も使ったのに、計数の秒数を1回も測っていない。そういう組み立てになっている人が少なくありません。
形式の名前も覚えておくと、案内メールが読めるようになってきます。よく出てくるのはSPIと呼ばれるものと玉手箱と呼ばれるもので、どちらも計数と言語を含んでいますが、出題の形と時間配分がまるで違ってきます。
だから対策としてやるべきことは、問題を大量に解くことではなく、自分が受ける形式がどれなのかを先に確かめることです。案内メールに書かれていることもありますし、会社名と検査の名前で調べれば出てくる場合も多いです。
対策するものと、しないものを分ける
3種類の話を、もう少し細かく分けます。手を入れる順番が決まっているので上から見ていくと分かりやすく、表も効く順に並べてあります。
| 対象 | やること | 効果 |
|---|---|---|
| 計数(能力検査) | 時間配分だけ先に決める。1問にかける秒数を測って、超えたら飛ばす練習をする | いちばん効く。解ける問題を時間切れで落とすのを防げる |
| 言語(能力検査) | 知らない言葉が出たときに止まらない練習。文の要点だけ拾う読み方に切り替える | 次に効く。読む速さが変われば点が動く |
| 性格検査 | 何もしない。思った通りに答える | 対策すると矛盾が出る。手を入れないのが正解 |
| 受検の環境 | 通信、電卓、机の広さ、静かな時間帯を前日に確認する | 見落とされがちだが、ここが原因で落ちる人がいちばん多い |
1行目がいちばん効きます。未経験の人が点を落とす理由の多くは問題が解けないことではなく、時間内に最後まで届かないことのほうで、手をつける場所もそこです。
具体的には、1問にかける秒数を先に決めてください。制限時間を問題数で割った数字を出して、それを超えた問題はその場で飛ばす。この練習だけで、届く問題の数が変わってきます。
秒数を決めるときは、制限時間をそのまま問題数で割った数字より少しだけ短い数字を使うほうが安全で、読む時間と選ぶ時間が別にかかるぶん、割り算そのままの秒数だと最後の数問が残ってしまいます。
飛ばす判断が、もっとも練習の要る部分です。解けそうに見える問題を手放すのは気持ちの上で難しく、家で解くときから時計を置いて、秒数で切る感覚を作っておくほうが本番で迷いません。
言語のほうは、語彙を増やすより読み方を変えるほうが早く効きます。知らない言葉が1つ出ただけで止まってしまう人が多いのですが、前後から見当をつけて読み進めるほうが、全体の点は上がっていきます。
性格検査は、繰り返しになりますが何もしないのが正解です。誠実な人に見せようとして答えを寄せると後半の似た質問でずれが出て、そのずれ自体が記録として残るんです。
最後の受検の環境が、この記事でもっとも伝えたい部分で、準備の話ではなく当日の環境の話が最大の落とし穴になっています🪙
練習にかけられる日数が3日しかない、という場合の順番も置いておきます。初日に自分が受ける形式を調べて、2日目に計数だけ秒数を測りながら解いて、3日目は環境の確認だけ。
この順番なら、効き目の大きいところから埋まります。逆に問題集の1ページ目から順に解いていくと、3日では計数の途中で終わってしまいます。
資格を取ってから応募しようと考えている人もいると思いますが、適性検査は資格とは別の関門です。資格を取る順番の考え方は資格の記事に置いてあります。あわせて読むと順序が決まります。
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自宅で受けるときに、いちばん落ちる原因
いまは自宅のパソコンで受ける形式が多くなっていますが、そこで起きる事故は準備の量とは関係がありません。前日の30分で防げるものがほとんどです。
会社側から見ると、検査を自宅で受けさせる形は応募のしやすさを上げるための工夫です。だからこちらの環境が整っているかどうかまでは面倒を見てくれず、自分で確かめるしかありません。
まず通信です。回線が途中で切れるとそこで終了になる形式もあるので、動画を見ながら受けるような状態は避けてください。同じ家の中で誰かが大きな通信をしているだけでも不安定です。
次に電卓です。形式によって使える場合と使えない場合がありますから、案内に書かれているかどうかを前日に確かめておくと安心ですし、使えるのに用意していないと、計数で最初から不利を抱えます。
紙とペンも必要になります。画面の中で計算しようとすると時間が倍かかってしまいますし、途中のメモを書ける紙を手元に置いておくだけで、計数に使える残り時間がだいぶ違ってきます。
時間帯も選べるところが多いです。深夜に受けると判断の速さが落ちますし、家族が動いている時間帯だと集中が切れるので、静かで頭が動く時間に予約するほうが点が安定します。
締切ぎりぎりに受けるのも避けたい部分です。回線や機器の不調で受け直しが必要になったとき、期限に余裕があれば連絡して対応してもらえる場合もありますが、最終日だとその余地が残りません。
受ける端末も、前日のうちに決めておきます。スマートフォンでは受けられない形式もあるうえ、画面が小さいと表の読み取りに時間がかかってしまうので、可能ならパソコンを用意するほうが有利になります。
在職中の方は、会社の端末や社内の回線で受けないほうが安全です。使用の記録が残る環境で私用の手続きをすると、そこから話が広がる余地が生まれます。
もう一つ、途中で中断できない形式もあり、始める前にトイレと飲み物を済ませておいてください。それだけで余計な焦りが消えます📐
案内に受検の期限しか書かれていない場合でも早めに出すほうが有利に働く場面はあって、書類の確認と並行して選考が動いている会社だと、検査が戻ってこないあいだは次の工程に進めないからです。
会場で受ける形式が指定されている場合は、逆に環境のことを考えなくて済むぶん楽で、持ち物と時間だけ守れば、あとは目の前の問題に集中できます。
ただ、会場の形式だと開始の時刻がこちらでは動かせないため、午前しか空いていない日に押し込むと、寝不足のまま受けることになります。予約の画面を開いた時点で、自分の頭がよく動く時間帯を選べているかどうかを確かめておく価値があります。
落ちた場合の読み方
適性検査で通らなかったとき、自分に能力がないという受け取り方をする人がいますが、ここは分けて考えたいところです。
会社ごとに線の位置が違いますし、性格検査で見ているのは優劣ではなく社内の仕事の進め方と噛み合うかどうかなので、同じ結果で落ちる会社と通る会社が両方出てきます。
だから同じ結果で何社も落ちている場合、直すべきなのは自分ではなく、受ける会社の選び方のほうかもしれません。同じ業種ばかりを受けているなら、なおさらです。
業種を1つ変えるだけで、検査の線も見ている項目も変わります。手応えのない検査が続いているなら、練習より先に応募先の幅を見直すほうが早く抜けられる場合もあります。
一方、能力検査で毎回時間が足りていないなら、そこは練習で動きます。1問あたりの秒数を測って飛ばす判断を先に決めておけば、次の会社では届くようになります🧩
落ちた理由が検査だったのかどうかは、そもそも分からない場合が多いです。通知に理由は書かれていないので、検査のせいだと決めつけて練習だけに時間を使うのも、また違う外し方です。
手応えを記録しておくと、次に生きます。受けた日、形式の名前、計数がどこまで届いたか。この3つを1行で残しておけば、次の会社で同じ形式に当たったときに準備の仕方が決まります。
落ちた回数を数えるより、何を変えたかを数えるほうが結果につながる、という考え方も別にまとめました。
自分の結果をどう読むかが分からない場合や、形式が分からないまま受けるのが不安な場合は、選考の進め方から見てもらう手も残っています。第二新卒や既卒の就職を扱っているところなら、検査の形式についても聞けますし、面接との組み合わせで準備を立てられます。使えるのは18歳から29歳までです。
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よくある質問
問題集は買ったほうがいいですか?
1冊あれば十分です。形式に慣れるのが目的なので、何冊も解く必要はないはずです。買う前に、自分が受ける形式がどれなのかを確かめるほうが先です。形式が違う問題集を解くと、時間配分の感覚がずれたまま本番に入ってしまいます。時間がない場合は、計数の1章分だけ解いて秒数を測るところまでやれば、それでも効果は出るので、1冊を最後まで終わらせることを目標にしないでください。
性格検査で、正直に答えると落ちそうで不安です。
寄せても通りません。似た質問が形を変えて何度も出てくるので、途中でずれが出て、そのずれが記録として残ってしまいます。それに、無理に寄せて入った場合、入社後に合わない環境で働くことになってしまいます。ここは検査の目的が優劣ではなく、噛み合うかどうかの判定だと考えて、そのまま答えてください。
途中で時間が足りなくなりました。空欄のままでいいですか?
形式によって扱いが違うので、案内に書かれている指示に従ってください。誤答が減点される形式なら当てずっぽうは不利ですが、そうでない形式なら埋めるほうが得をします。どちらか分からない場合、次からは1問の秒数を先に決めておけば、そもそも空欄が出にくくなるはずです。
検査の結果は、面接でも見られていますか?
見られている場合もあります。性格検査の項目をもとに質問が作られることがあるので、答えた内容を覚えておいてください。とはいえ、200問の中身を暗記する必要はありません。自分はどういう傾向で答えたか、という大枠だけ頭に置いておけば、面接で食い違うことはないはずです。
まとめ:性格検査は対策せず、時間配分だけ変える
未経験の選考では、適性検査の比重が上がってしまいます。経験という材料がない分、残っているものが重く扱われるからです。
検査は3つに分かれていて、手を入れて動くのは能力検査だけです。性格検査と職務適合の判定は、こちらから操作できる余地がありません。
能力検査で効くのは、問題量より時間配分です。制限時間を問題数で割って、その秒数を超えたら飛ばす。この1つだけで届く問題の数が変わるので、練習に使う時間もそこへ寄せてください。
自宅で受ける場合、いちばん多い事故は準備不足ではなく環境です。通信、電卓、紙とペン、静かな時間帯。前日に4つ確かめておくだけで、当日の足元が固まります。
対策の中身を増やすより、やらないことを決めるほうが効きます。性格検査は思った通りに答えて、手をかけるのは秒数だけにしてください。