未経験転職に資格は必要?取るべきか、後回しでいいかの優先順位

公開日:2026-08-23 / 更新日:2026-08-23 / 執筆:キャリアのナナメ相談所 編集部

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先に結論から言います。資格を取るべきかどうかは、求人を10件見れば判断できます。

順番はこうです。求人を見る → 資格が必要か確かめる → 必要なら取る。この逆をやると、時間を大きく損することがあります。

今までやったことのない仕事なら、せめて資格くらい持っていたほうが安心ですし、「まず半年くらい勉強してから転職活動を始めよう」と考える人は少なくありません。

ただ、資格を取ることに時間を使いすぎると、転職活動そのものが後ろにずれてしまうこともあります。

しかも、いざ勉強を始めて半年後に求人を見てみたら、「あれ?この仕事、資格なくても応募できたやん……」みたいなこともありますよね...

資格が必須な仕事なら、もちろん取得が優先になります。

一方で、求人を見てみたら「未経験歓迎」「資格不問」となっているなら、資格取得を理由に応募を先延ばしする必要がないケースもあります。

つまり未経験転職では、資格を取るかどうかより先に、「その仕事で資格が本当に必要なのか」を確認することが大切です。

この記事では、資格を先に取ったほうがいい人と、転職活動を先に始めてもいい人の違いを整理しながら、職種ごとの考え方や「じゃあ自分はどう動けばいい?」まで見ていきます。

結論:資格を取るか迷ったら、先に求人を見てみる

資格について悩んでいるなら、まず10件ほど開いてみるところからです🔍

「未経験 資格 おすすめ」と検索して、出てきた資格を片っ端から勉強するより、自分が本当に応募したい求人を見たほうが早いですよね。

気になる求人をいくつか見てみると、こんな違いが見えてきます。

  • この資格は必須なんだな
  • これは歓迎されるけど、なくても応募できるんだ
  • 資格よりExcelや営業経験のほうが詳しく書かれているな

この差は結構大きいものです。

例えば10社見て8社が「資格不問」なら、「資格がないから応募できない」と考える必要はあまりありません。

逆に10社中6社で同じ資格が応募条件になっているなら、「この資格は取ったほうがいいな」と判断できます。

ネットの記事を読んで「この資格が人気らしい」と考えるより、自分が応募したい求人から逆算するほうが、勉強する時間も無駄になりにくいです。

「資格を取ってから転職活動」は、本当に正解?

未経験転職でありがちなのが、「未経験だし、まず資格を取ろう」というパターンです。

これ自体はもちろん悪くありません。ただ、そのまま資格の勉強だけを続けてしまう人がいます。

例えば27歳のAさんが、未経験からIT業界を目指しているとします。

「ITは未経験だから、まず資格を取らないと」と考えて半年間勉強し、資格を取得。その後、ようやく求人を探し始めました。

資格を取れたこと自体はもちろんプラスですし、無駄になることはない立派な努力です。

ところが求人を詳しく見てみると、Aさんが狙っていた仕事では資格よりも、プログラミングの学習経験や成果物、PCスキルなどを重視している会社が多かった。

こうなると、「じゃあこの半年、もう少し早く求人を見ておけばよかったな...」となりますよね。

資格取得が悪いわけではありません。ただ、転職の目的は資格を取ることではなく、希望する仕事に転職することです。

資格を取るために転職活動を止める必要はありませんし、求人を見ながら勉強を進める方法だってあります。

「資格を取ってから応募する」だけが正解ではないんです💡

資格を先に取ったほうがいい人

もちろん、資格が重要な仕事もあります。

求人票に「○○資格必須」「入社までに○○資格を取得できる方」と書かれているなら、その資格は優先したほうがいいです。

宅建が必要な求人もありますし、経理では簿記の知識を求められる求人があります。介護・福祉も職種によって必要な資格がかなり違いますし、運転免許が応募条件になっている求人もあります。

この場合は「資格なしでも何とかなるでしょ」と考えるより、条件を確認して資格取得を進めたほうが確実です。

仕事の内容を理解するために取る、という考え方もある

もう一つ、勉強することで業界の言葉が分かるようになる、という効果もあります。

例えばIT系の仕事に興味があるけれど、そもそもIT用語がほとんど分からないという人なら、ITパスポートなどを勉強しながら業界の基本を知っていく方法もあります。

ITパスポートや基本情報技術者試験は、IPA(情報処理推進機構)が実施する国家試験です。資格が実務経験の代わりになるわけではありませんが、基礎知識を身につけるきっかけにはなります。

短期間で取れるなら、並行して進めればいい

資格取得までの期間が短く、転職活動と並行できるなら話は別です。

「2か月後に試験があるから、それまで求人を見るのもやめておこう」とするより、求人を探しながら勉強して、応募できそうな会社には応募する。

このほうが動きは早いですし、面接で「現在勉強しています」と伝えることもできます。

反対に、資格を後回しにしてもいい人

求人を見てみると「資格不問」「未経験歓迎」もかなり多いですよね。

そんな場合は、資格取得を理由に転職活動を止める必要はありません。

例えば10社見て、7社が資格不問、2社が資格歓迎、1社だけ資格必須だったとします。

それなら「資格がないと転職できない」と考えるより、まず応募できる9社から見ていくほうが自然ですよね。

「自信がないから資格を取りたい」は要注意

この理由で勉強を始めると、終わりが来ません⚠️

この考え方だと、こうなりがちです。

  1. 「未経験だし、何も持っていない」 まず、手ぶらで応募することへの不安が生まれます。
  2. 「せめて資格が必要」 何か一つでも形にしたくなり、資格を探し始めます。
  3. 「資格を取れば自信がつくはず」 勉強を始めます。ここまでは前向きです。
  4. 「取れたけど、今度は上位資格が必要な気がする」 簿記3級を取ったら2級が気になる。ITパスポートを取ったら基本情報が気になる。ここで止まらなくなります。

勉強自体が楽しくて続けているなら、それはそれで立派ですし自分の武器になります。

ただ「資格がないと怖くて応募できない」という理由なら、少し順番を変えてもいいと思います。

  • 一度応募してみる
  • 書類が通るのか確認してみる
  • 面接で何を聞かれるのか体験してみる

そうすると「思っていたより資格は見られていないな」と分かることもありますし、逆に「やっぱりこの資格を取っておいたほうがいいな」と気づくこともあります。

「資格があれば有利」は、職種によってかなり違う

未経験転職だからと一括りにしないほうがいいです。職種によって、資格の重みはまったく違います。

事務

資格不問の求人も多い

資格より先に考えたいことExcelなどのPCスキルや、数字を扱った経験

ITエンジニア

基礎知識の証明として役立つ場合がある

資格より先に考えたいこと学習に加えて、実際に手を動かした経験

営業

資格より前職の経験が活きるケースが多い

資格より先に考えたいこと顧客対応や提案の経験

経理

簿記を歓迎する求人が多い

資格より先に考えたいこと簿記の知識と、数字を扱った経験

不動産

宅建が応募条件・歓迎条件になることがある

資格より先に考えたいこと求人ごとの資格条件の確認

介護・福祉

職種によって資格要件が大きく違う

資格より先に考えたいこと目指す仕事の資格要件を先に調べる

例えば営業に転職するのに、資格ばかり集めていても営業経験者を上回れるわけではありません。

逆に経理なら簿記の知識がかなり重要になりますし、不動産なら宅建が条件になっている求人もあります。

結局、資格の価値は「その資格が有名かどうか」ではなく、応募する仕事とどれくらいつながっているかで決まります。

「資格なし」でも、転職で使える経験は結構あります

「資格がないからアピールできるものがない」と思っているなら、そこも一度考え直してみてください。

例えば営業をしてきた人なら、顧客対応や電話、資料作成、社内調整を経験しているかもしれません。

飲食なら接客だけではなく、発注や新人教育、クレーム対応を任されていた可能性があります。

コンビニでアルバイトをしていたとしても、発注や在庫管理、売場づくりを担当していたなら、それはちゃんと仕事の経験です。

この考え方はスキルなし・資格なしでも転職できる?未経験転職で「経験の掛け算」を武器にする方法で詳しく書いています。 資格や専門スキルがなくても、これまでの経験を細かく分けて組み合わせることで別の仕事につながるケースを、具体例つきで紹介しています。

「資格がないから何もない」ではなく、「今まで何をしてきた?」から考えてみる。

資格探しより先にやることが、実はここだったりします。

資格を取るなら「取得予定」より、今やっていることを話そう

まだ資格を取っていなくても、勉強を始めているなら面接で十分話せます。

例えば経理職を目指していて、簿記を勉強しているならこんな形です。

経理は未経験ですが、現在は日商簿記3級の取得に向けて学習を進めています。仕訳のルールを覚えるだけでなく、前職で扱っていた請求書や売上データが帳簿上どう処理されるのかを結びつけながら理解するようにしています。次は2級の範囲にも取り組み、実務で必要になる知識まで広げていきたいと考えています。

「そのうち資格を取る予定です」より、ずっと伝わりますよね。

さらに、こう続けられると印象が変わります。

求人を調べている中で、経理職では簿記の知識が前提になっている募集が多いと感じたため、まずは基礎から学び始めました。

この一言は結構大事です。

資格を取ることが目的なのか、それとも転職したい仕事のために勉強しているのか。

同じ「勉強しています」でも、受け取る印象がまったく違ってきます。

「10社見てから決める」くらいで、ちょうどいい

資格を取ろうか迷ったら、気になる求人を10社くらい見てみる方法がおすすめです📋

見るところはそんなに多くありません。

  • 資格必須なのか
  • 資格歓迎なのか
  • 資格について何も書かれていないのか
  • それ以外にどんなスキルを求めているのか

このあたりをメモしておけば十分です。

パターンA:資格を後回しにしていい場合

資格必須 1社
資格歓迎 2社
資格不問・記載なし 7社

10社中9社に応募できます。「資格を取らないと応募できない」と考える必要はありません。

パターンB:資格を優先したほうがいい場合

資格必須 6社
資格歓迎 3社
資格不問・記載なし 1社

※上記は考え方を示すための例です。実際の比率は目指す職種によって変わります。

この場合は、その資格の優先順位がかなり高そうです。

ネットで「この資格がおすすめ!」と紹介されているものをそのまま勉強するより、自分が本当に応募したい求人を見て決める。

これなら、半年勉強したあとで「そもそもこの資格いらなかったじゃん……」となる可能性を減らせます。

資格の勉強と転職活動は、同時にやっていい

「資格を取るか、転職活動をするか」——この2つを、どちらか一つに決める必要はありません。

  • 求人を探しながら資格の勉強をする
  • 応募しながら試験に向けて勉強する
  • 面接では「現在勉強しています」と伝える

こういう進め方でいいんです。

むしろそのほうが、「この資格って本当に必要なのかな?」という疑問も途中で解消できます。

  • 求人を見ていたら、資格よりExcelのほうが求められていた
  • 面接を受けたら、資格より前職の経験について詳しく聞かれた
  • 別の求人では、そもそも資格が応募条件ではなかった

こういう発見があるからこそ、転職活動そのものが情報収集になります。

もちろん、資格が必須なら取得を優先する必要があります。そこだけは求人票をしっかり確認してください。

職種を1つに絞っているなら、その資格が実務のどこで必要になるかまで見ておくと、取る順番も決まります。経理と簿記の関係は、別の記事で仕事の周期と突き合わせました。

未経験から経理へ 簿記は必要か

勉強と応募をどう並べるかは、転職活動全体をどの区切りで進めるかから逆に考えると決めやすくなります。

未経験転職の準備期間はどれくらい?

資格を取るなら「何のため?」を決めてから

資格取得そのものを否定する必要はありません。むしろ目的がはっきりしているなら、積極的に取っていいと思います。

例えば、こういう理由なら意味があります。

  • 応募条件を満たすため
  • 求人で歓迎されているため
  • 業務に必要な基礎知識を身につけるため
  • 面接で学習していることを伝えるため
  • 将来のキャリアの土台にするため

逆に、

  • 「未経験だから、とりあえず何か資格を取らないと」
  • 「みんな持っているから、自分も取ったほうがいいかも」

くらいの理由なら、一度求人を見てから決めても遅くありません。

資格を取ったあと、どんな求人に応募するのか。その資格が取れたら、本当に応募するのか。

そこまで考えると、「この資格を取る意味があるな」と判断しやすくなります。

エージェントに「資格って必要ですか?」と聞いてみるのもアリ

自分で求人を10社、20社と見ていくのが大変なら、転職エージェントに相談する方法もあります。

例えば、こう聞いてみる。

未経験から○○職を目指しているんですが、この仕事は資格を取ってから応募したほうがいいですか?

かなり具体的な質問ですよね。担当者から、こんな話が聞けるかもしれません。

  • 「この職種なら資格より実務経験のほうが大事です」
  • 「この求人は資格歓迎ですが、なくても応募できます」
  • 「この業界なら、まず○○の資格を取っておいたほうが求人を選びやすいです」

もちろん、担当者の話が必ず正解というわけではありませんし、サービスによって扱っている求人も違います。

自分でも求人を確認しながら「なるほど、こういう傾向なのか」と判断していくくらいが、ちょうどいいと思います。

「この仕事に資格は要るのか」から相談できます

サクキャリマッチで無料相談してみる

※サクキャリマッチは、転職すると決めていない段階から相談できる無料のサービスです。 資格の要否を含めて、目指す仕事に何が必要かをキャリアのプロと整理できます。対象は20〜39歳、オンライン面談で全国対応です。

エージェントの選び方そのものは、未経験転職におすすめのエージェント比較で総合型と特化型の使い分けをまとめています。 資格を取るか迷っている段階なら、求人を探す手段の一つとして使ってみるのもいいでしょう。

「資格がないから応募できない」は、本当にそうなのか

未経験転職をするとき、一番もったいないのがここだと思います。

資格がない → だから応募できない → もう少し勉強してからにしよう → 半年経つ → まだ自信がない。

この流れになってしまうと、なかなか転職活動が始まりません。

もし求人を見てみて「資格不問」「未経験歓迎」と書いてあるなら、応募してみること自体はできます。

書類で落ちるかもしれない。面接でうまく話せないかもしれない。それでも、応募しなければ何も分かりません。

実際に応募してみれば、「書類は通ったけど面接で経験不足を指摘された」「資格より前職の経験をかなり詳しく聞かれた」など、自分に足りないものも見えてきます。

そこで必要なら資格を取ればいい。

資格を取ってから転職活動を始めるのではなく、転職活動をしながら必要なものを補っていく。この考え方のほうが、未経験転職では動きやすいことがあります。

応募してみると、資格より先に適性検査という関門に当たることがあり、手を入れて動く部分は1つだけなので、そこを先に押さえておくほうが早いです。

適性検査とSPI 未経験の選考でここを軽く見ると落ちる

よくある質問

未経験転職では、資格を取ってから応募したほうがいいですか?

応募したい求人が「資格必須」なら取得を優先してください。ただし「未経験歓迎」「資格不問」の求人が多いなら、資格取得を理由に応募を先延ばしする必要はありません。まず求人を10社ほど見て、資格がどう扱われているかを確認するのが先です。

資格の勉強と転職活動は、同時に進めてもいいですか?

むしろ同時に進めることをおすすめします。求人を見ながら勉強すると「この資格は本当に必要か」が途中で分かりますし、面接でも「現在勉強しています」と伝えられます。どちらか一方に絞る必要はありません。

資格がないと、書類選考で落とされますか?

資格が応募条件になっている求人なら不利になります。一方、資格の記載がない求人では、前職の経験やPCスキルのほうが見られていることが多くあります。求人票に何が書かれているかで判断してください。

自信がないので、とりあえず資格を取りたいのですが。

気持ちは分かりますが、「自信がつくまで」を基準にすると応募がいつまでも始まりません。簿記3級を取れば2級が気になり、というように終わりがなくなります。一度応募して選考を体験すると、本当に足りないものが見えてきます。

まとめ:資格は「安心するため」ではなく「転職に必要だから」取る

資格は、持っていると安心材料の一つにはなりますよね。

未経験ならなおさらですし、「何か一つでも持っておきたい」と思うのは普通だと思います。

ただ、資格を持つこと自体が転職の目的になってしまうと、いつまで経っても応募できなくなることがあります。

だから、求人を見ながらこの3つを考えてみてください。

  • この仕事には資格が必要?
  • 資格があると、どれくらい有利?
  • 資格より先にやることはない?

判断はシンプルで大丈夫です。

  • 資格必須なら、取る
  • 資格歓迎なら、他の条件と比べて優先度を決める
  • 資格不問なら、資格取得を理由に応募を先延ばししない

「未経験だから資格が必要」と一括りにするのではなく、応募したい仕事に必要なのかどうかを見る。ここが分かるだけでも、転職準備の進め方はかなり変わってきます。

もし今「資格を取ってから転職活動を始めようかな」と思っているなら、まず求人を10社だけ見てみてください。

意外と「え、資格なくても応募できる求人こんなにあるんや」となるかもしれません😊

そのときに初めて、「じゃあ資格より先に、職務経歴書を作ったほうがいいな」とか、「この仕事は資格が必要そうだから勉強しよう」と決めればいいんです。

資格は転職のための手段であって、転職そのものではありません。

せっかく時間を使うなら、取った資格をちゃんと次の仕事につなげられるように動いていきましょう。

転職活動の進め方を最初から確認したい方は未経験転職の完全ガイドで、 書類の準備から始めたい方は未経験の職務経歴書に書くことがない人へで扱っています。

結局のところ、順番の問題です。