未経験でも受かる人と落ち続ける人|差は「変えた回数」にある
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夜の10時。開いたままのノートパソコンに、見慣れた件名が並ぶ。今回は誠に残念ながら、という書き出しの、同じ文面。
先週も先々週も、同じ流れでした。求人を探して、応募して、数日後にこのメールが届きます。回数だけは増えているのに、手応えのほうは最初から変わっていません。
ここで多くの人が、自分に何かが足りないのだと考えます。ですが足りないのは能力ではなく、応募と応募のあいだで変えたところの数です。50回出しても、書類が1通のままなら、試したことは1回ぶんしかありません。
この記事では、落ち続けるときの3つの型を分けるところから始めて、1回につき1か所だけ変える進め方、記録のつけ方、そして経験以外で見てもらう道までを整理します。
分けているのは、運でも才能でもない
同じ結果が続くと、原因を自分の中に探しにいきます。学歴なのか、職歴なのか、それとも向いていないのか。探せば探すほど、動かせないものばかりが見つかってしまいます🌙
ただ、同じ立場から受かっていく人も実際にいて、その人たちが特別な経歴を持っているかというとそうでもなく、違っているのは応募のしかたのほうです。
受かる人は、1回の応募を1回の試しとして扱っています。出して、結果を見て、どこかを1か所だけ直して、次に出す。これを繰り返すので、10回出せば10通りを試したことになるわけです。
落ち続ける人は、同じ書類のまま応募先だけを増やしていきます。50社に出しても、出したものが1通なら試したのは1回ぶんですし、件数だけは増えていくのに分かることが増えていかないので、次に何をすればいいのかも見えてきません。
受かる人は宛先のほうも絞っていて、応募できる求人を上から順に開くのではなく、自分が満たしている必須条件で先にふるいにかけてから出すので、1社あたりの通る確率が違ってきます。同じ10社でも、条件を満たしている10社と、目についた10社とでは結果が変わります。
この2つは、どちらも才能の話ではありません。変えた回数を増やすことと、出す先の精度を上げること。どちらも手順さえ決めれば、その日のうちから始められる作業です。
結果が返ってくる速さも、実は効いてきます。応募して2週間音沙汰がない会社ばかりだと、1か所直すたびに2週間待つことになるので、試せる回数が月に2回で頭打ちになってしまいます。返事の早い会社を混ぜておけば、同じ1か月でも試せる数が増えるはずです。
先に、この記事が引き受ける範囲を決めておきます。書類のどこが悪いのかという話は、別の記事にまとめてあります。応募先が合っていないのか、経歴欄の書き方なのか、志望動機なのか。そうした中身の話はそちらに譲ります。
この記事が扱うのは、書類の中身ではなく繰り返し方のほうです。同じ書類で数を増やすのか、1か所ずつ直しながら出すのか。ここだけで結果が変わってきます。
それと、応募を続けていること自体は間違っていません。止まっている人より、出している人のほうがずっと前にいるので、あとは出し方に順番を入れるだけです。
落ち続けるときの、3つの型
通らない進め方には、いくつかの決まった形があって、どれも本人は真面目にやっているので、外から言われないと気づきにくいところです。
数だけ増やす
書類は1通のまま、応募先だけを増やしていく
- 落ちた理由が分からないまま件数が積み上がる
- 20社目と50社目で、分かることが変わらない
準備だけ続ける
書類を直し続けて、応募に出さない
- 結果が返ってこないので、直した効果も分からない
- 慎重な人ほど、ここで日数だけが過ぎていく
毎回ゼロから作る
1社ごとに全部を作り直す
- 一度に全部を変えるので、何が効いたのか分からない
- 時間がかかるぶん、途中で疲れて止まりやすい
1つ目は、いちばん多い形です。時間をかけずに数を出せるぶん前に進んでいる感覚はあるのですが、返ってくるのが毎回同じ結果なので、20社目と50社目で分かることが変わりません。
2つ目は、慎重な人がはまる形です。もう少し直してから出そう、と思っているうちに日だけが過ぎていくのですが、書類は結果が返ってきて初めて良し悪しが分かるものなので、出さないかぎり、直した効果は永久に分かりません🧪
3つ目が、いちばんもったいない形です。真面目で熱心な人ほどここにはまるのですが、応募先ごとに職務経歴書も志望動機も全部作り直すので、時間はかかるのに、次に何を残して何を捨てればいいのかが分かりません。
なぜ分からなくなるかというと、一度に全部を変えているからです。5か所変えて通ったとしても、効いたのがどれだったのかは分からないままなので、次の応募でまた全部作り直すはめになります。
正しいのは、土台を1通作って、1社ぶんだけ差し替える形です。職務経歴書の大半はそのまま使い回して構わないので、差し替えるのは応募先に合わせて書く部分だけになります。
その土台をどう作るかは、それだけで1本ぶんの話になるので、材料の見つけ方をまとめた記事のほうから先に作ってください。
この3つは、行き来することもあります。最初は丁寧に作り込んでいたのに、返事が来ないうちに疲れてきて、途中から同じ書類を送るだけになる。3つ目から1つ目へ移るこの流れは、かなりよく起きます。
行き来している自覚がないまま続けると、丁寧にやった時期の結果と雑になった時期の結果が混ざってしまうので、全体としては「何をやっても通らなかった」という印象だけが残り、そこから次の手を決めるのが難しくなります。
自分がどの型なのかは、直近5社を思い出せば分かります。5社とも同じ書類だったなら1つ目、応募したのが1社もないなら2つ目、5社とも作り直していたなら3つ目です。
1回につき、1か所だけ変える
では何を直すのかという話ですが、ここで欲張らずに、一度に直すのは1か所までにしてください。
順番としては、先に返ってきやすいところから触ってください。書類で落ちているなら職務経歴書の冒頭、面接まで進んでいるなら話し方や答える中身。手前で止まっているほうを先に直さないと、奥を直しても届きません。
変える場所の例を挙げると、職務経歴書の冒頭3行、志望動機の後半、応募する職種の幅、応募する会社の規模。このあたりはどれも1か所として数えられます🔁
1か所ずつだと遅いように見えますが、実際には逆です。5か所まとめて変えると次に何を残すかの判断ができなくなるので結局もう一度作り直すことになりますが、1か所ずつなら3回目あたりで効いている部分が見えてきます。
どこまでを1か所と数えるかも決めておいたほうがいいので、目安としては、書き直すのに15分から30分くらいかかるまとまりを1か所と考えてください。職務経歴書の冒頭3行はこれにあたりますし、志望動機の1段落も同じくらいです。逆に、全文を書き直すのは1か所ではありません。
応募する範囲を変えるのも、1か所として数えます。職種を1つ広げる、会社の規模の条件を外す、勤務地の範囲を少し広げる。書類にはいっさい手を入れなくても、宛先が変われば結果は変わるので、これも立派な変更です。
むしろ書類を何度直しても動かないときは、宛先のほうを1回変えてみてください。書類の側ばかり触っていると、合っていない求人に丁寧な書類を出し続けることになってしまいます。
変えたあとは、同じ条件で3社ほど出してください。1社だけだと、その会社の事情なのか書類のせいなのかを区別できませんが、3社で同じ結果が返ってくるなら、それは書類のほうだと判断できます。
ここで気にする人が多いので、先に書いておきます。応募して落ちた回数は、経歴にはいっさい残りません。履歴書と職務経歴書に残るのは入社した会社と在籍した期間だけなので、何社落ちていても、次の面接でその数を聞かれることはないんです。
ただ、入社した会社の数そのものをどう見られるかは、これとは別の論点になるので、そこは1本の記事にしてあります。
落ちること自体を減らそうとしないでください。減らそうとすると応募の数が減って、試す機会のほうが先に無くなってしまいます。
記録するのは、変えたことだけ
頭の中だけで覚えておこうとすると、3社目あたりで混ざります。どの会社にどの書類を出したのか、前回どこを直したのか。思い出せないまま次を出すと、また同じ状態のまま応募することになってしまいます。
メモがない状態
- 前に何を直したか思い出せないので、毎回ゼロから作り直すことになる
- 書類で落ちたのか面接で落ちたのか集計できず、原因が分からない
- 落ちた回数だけが増えて、進んでいる感覚がなくなる
メモがある状態
- 前回変えた場所が1行で分かるので、次に触る場所がすぐ決まる
- どの段階で止まっているかが並ぶので、直す場所が手前か奥かで判断できる
- 試した回数が並ぶので、積み上がっているものが目に見える
書くのは、出した日と、前回から変えたところと、どこまで進んだか、そして次に変えることの4行だけです📓
例を書くとこうなります。4月12日、職務経歴書の冒頭3行を作業名から担当範囲に書き換えた、書類で不通過、次は志望動機の2段落目を応募先の事業に合わせる。1社につき1分もかかりません。
この4行が並んでくると、自分がどこで止まっているのかが見えてきます。書類で落ちてばかりなら手前の問題ですし、面接まで進んで落ちるなら話す中身のほうで、同じところで止まっているなら、そこを直す番だという合図です。
書くのは応募した直後にしてください。あとでまとめて書こうとすると結局思い出せないまま終わるので、送信ボタンを押したその場で4行を足しておけば、次に開いたときに前回の続きから始められます。
落ちた通知が来たときも、その場で1行だけ足しておきます。どこまで進んだかを書くだけなので気持ちが沈んでいても手は動きますし、むしろ落ちた直後に手を動かすほうが、そのまま次の1か所を決める流れに乗れるので、間が空きません。
書類のどこを直せばいいのか見当がつかないときは、落ちる理由を4つに分けて考える記事があるので、そちらと合わせて使ってください。
ノートでも表計算ソフトでも構いませんし、続けられる形であれば何でも大丈夫です。大事なのは、書類を直す前に前回のメモを開くという順番のほうです☕
経験で比べられ続けているなら
自分の側で直せることは、ここまでで出し切りました。それでも動かない場面というのは出てきます。
応募先が経験者と同じ枠で選考している場合です。この枠では実務の年数が先に見られるので、書き方をどう工夫しても、経験のある人と並べられたときには勝ちにくくなってしまいます。ここは書類の問題ではないので、直しても結果が変わりません。
このときにやることは、書類を直すことではなく、応募先を変えることです。未経験を前提に採用している会社を探す、あるいは選考の物差しそのものが違うところを探す。手の入れどころを、中身から宛先に移してください🎒
未経験を前提にしている会社かどうかは、求人票の応募資格の必須欄からある程度読み取れます。ここに実務年数が書かれていなければ、経験の量で最初にふるいにかける作りにはなっていません。加えて、選考の回数が少ない募集は、書類より会って決める方針のことが多いので、経験以外を見てもらいやすくなります。
逆に、必須欄に実務年数が書かれている求人は、書き方をどれだけ工夫しても条件を満たしていない扱いになりますし、ここに出し続けているかぎり落ちた回数だけが増えていくので、早めに宛先を入れ替えてください。
面接まで進むようになったなら、もう書類の段階は越えているということです。そこから先は聞かれることがだいたい決まっているので、答えを用意しておけば通過率が変わってきます。
選考の物差しが違うサービスもあって、適性検査の結果をもとに、スキルや経験ではなく相性を重視している会社を紹介する形になっています。経験の量で比べられ続けてきた人にとっては、比べる軸そのものが入れ替わるということです。
経験ではなく相性で見てもらいたい、20代の方へ
相性転職PersonalFileに無料で相談する※相性転職PersonalFileは適性検査の結果をもとに、スキルや経験より相性を重視する企業を紹介するサービスです。 対象は20〜29歳、勤務地は一都三県・愛知・大阪。3か月以内の転職を考えている方向けなので、時期が合う場合に検討してください。
変えた回数を数えていても面接まで届かない場合は、書類の前後に置かれている適性検査のところで止まっている可能性があるので、そこも一度疑ってみてください。
年齢や地域が合わない場合は、他の相談先を当たることになります。どこが未経験を多く扱っているかは、一覧にしてあります。
よくある質問
1か所ずつ変えていたら、時間がかかりすぎませんか?
応募を止める必要はないので、実際にはそこまで遅くなりません。書類の土台は1通のままで、1か所だけ差し替えて出し続ける形になりますし、むしろ毎回ゼロから作り直すほうが、1社あたりにかかる時間は長くなります。1か所ずつなら3回目あたりで効いている部分が見えてくるので、そこから先は速くなります。
落ち続けていることは、次の面接で不利になりますか?
なりません。応募して落ちた記録はどこにも残らないからで、履歴書に書くのは入社した会社と在籍期間だけなので、何社受けたかを聞かれることもありません。ただし、在職中なのか離職中なのかは聞かれるので、離職して長くなっている場合は、その期間に何をしていたかを話せるようにしておいてください。
書類で落ちているのか、面接で落ちているのか分からないときは?
それが分からない状態そのものが、記録をつけていない証拠です。まずは次の5社から、出した日とどこまで進んだかだけを書き残してください。5社ぶん並べば、どの段階で止まっているかがはっきりするので、書類で止まっているなら職務経歴書、面接で止まっているなら話す中身と、直す場所のほうが自動的に決まってきます。
何も変えていないのに受かることもありますよね?
あります。募集の枠が空いた時期や、面接官との相性で決まることも実際にあるからです。ただ、それは自分では動かせない部分なので、待っていても回数は増えません。変えられるところを変えながら出し続けると、たまたま噛み合う場面に当たる回数のほうが増えていきます。
まとめ:数えるものを、落ちた数から変えた数へ
似た結果が続くと、自分に何かが足りないのだと考えてしまいます。ですが分けているのは能力ではなく、応募と応募のあいだで何を変えたかのほうです。
落ち続けるときの形は3つで、同じ書類で数を増やす、直し続けて出さない、毎回ゼロから作り直す、のどれかです。3つ目は熱心な人ほどはまるうえ、何が効いたのかを測れなくなってしまいます。
だから変えるのは1回につき1か所です。土台の1通は使い回して、応募先に合わせる部分だけを差し替えてください。
そして残すのは、出した日、変えたところ、どこまで進んだか、次に変えることの4行だけです。これが並ぶと、止まっている場所が自分で見えてきます。
書類を何度直しても動かないときは、宛先を変える番です。必須欄に実務年数が書かれた求人に出し続けているかぎり、直せる部分はもう残っていません。
数えるものを、落ちた社数から変えた回数に切り替えてください。同じ記録が、失敗の一覧から改善の一覧に変わります。