20代の未経験転職|この時期にしかできない選び方

公開日:2026-08-27 / 更新日:2026-08-27 / 執筆:キャリアのナナメ相談所 編集部

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同じ「未経験からの転職」でも、25歳と35歳では、企業が応募者を見るときのポイントが同じとは限りません。

もちろん年齢だけで採否が決まるわけではありませんし、「30代になったら未経験転職はできない」という話でもありません。

ただ20代には、これまでの経験や実績だけではなく、これからどこまで成長できるかを評価してもらいやすい「ポテンシャル採用」という選択肢があります。

だからこそ20代の未経験転職では、「今の自分に何ができるのか」だけで仕事を決める必要はありません🌱

これまで経験したことのない業界へ行く。職種そのものを変えてみる。まったく違う仕事に挑戦してみる。そういった選択肢も含めて、自分のこれからを考えられる時期です。

ただし、「20代なら未経験でも簡単に転職できる」という意味ではありません。

ポテンシャル採用でも、企業は「この人なら成長してくれそうか」「新しいことを吸収できそうか」「入社後も長く働いてくれそうか」を見ています。

この記事では、20代の未経験転職が有利と言われる理由をポテンシャル採用の中身から整理しながら、20代前半と後半で何が変わるのか、そして今だからこそできる仕事選びについて解説します。

「若いから有利」ではない。企業が20代に期待しているもの

「20代の未経験転職は有利」と言われることがありますが、これを単純に「若い人は採用されやすい」と考えてしまうのは少し違います。

企業が20代の未経験者を採用するときに期待しているのは、今すでに完成されたスキルではなく、入社してから仕事を覚え、戦力になっていく可能性です。

これが、いわゆるポテンシャル採用です。

では企業は「この人は伸びそうだ」と、何を見て判断しているのでしょうか💡

1. 学ぶ姿勢があるか

未経験なら最初は仕事ができなくて当たり前です。企業が見ているのは、分からないことを自分から学べるか、教わったことを身につけようとするか。

伝わる形にすると「頑張ります」より「○○を勉強して、実際に○○までやってみました」

2. 新しいやり方を受け入れられるか

前職の経験を捨てる必要はありません。ただ「前の会社ではこうだった」と新しいやり方を受け入れられないと、育てる側としては不安が残ります。

伝わる形にすると聞く → 試す → うまくいかなければ直す、を繰り返せること

3. 長く働いてくれそうか

未経験者の採用には、研修や教育の時間がかかります。だからこそ「なぜこの仕事なのか」「なぜこの会社なのか」が整理できている人が安心されます。

伝わる形にすると志望理由を自分の言葉で説明できること

「頑張ります」と「もう始めています」の差

未経験なら、最初から仕事ができないのは企業側も十分に分かっています。

営業未経験者を採用するなら商品知識も営業の進め方もこれから。IT未経験者を採用するなら実務で使う技術もこれから覚えることになります。

だから企業が見ているのは、「今この瞬間にできるか」だけではありません。

面接での言い方を比べてみてください。

未経験ですが頑張ります。
→
転職を考えてからITパスポートの勉強を始めて、平日は毎日1時間ほど時間を取っています。分からない用語はそのままにせず、調べてノートにまとめるようにしています。

資格を持っていることが必ず評価されるわけではありません。ただ未経験の仕事に向けて自分から動いた経験は、ポテンシャルを伝える材料になります。

面接で何を聞かれるのかを先に知っておきたい方は、未経験転職の面接でよく聞かれること10選もあわせてどうぞ。

20代前半と20代後半では、伝えるものが変わる

「20代」と一括りにされがちですが、22歳と29歳では社会人としての経験がかなり違います。

だから未経験転職でアピールするポイントも、少しずつ変わってきます。

同じ20代でも、武器にするものが違います。

20代前半

企業も「すでに完成された経験」をそれほど期待していません。「これから伸びる理由」を伝えやすい時期です。

  • 新しい仕事を覚える姿勢があるか
  • 社会人としての基本的なやり取りができるか
  • 指摘されたことを改善できるか
  • なぜその仕事をしたいのか
  • 未経験の仕事に向けて行動しているか

20代後半

社会人経験が積み上がってきます。「これまで何を経験して、そこから何を身につけたか」を伝えたほうが強くなります。

  • 前職で何を任されていたか
  • そこからどんな力を身につけたか
  • その力が応募先でどう活きるか
  • 若さと社会人経験、両方を使える

20代前半:接点がなくても挑戦を説明できる

入社して間もない時期なら、前職と応募先の仕事に直接的な接点がなくても、「なぜ挑戦したいのか」をきちんと説明できればキャリアチェンジの可能性を広げられます。

飲食店からIT業界へ。販売職から営業職へ。製造業から事務職へ。まったく違う職種を目指すことも現実的な選択肢になります。

もちろん、それで何でも採用されるわけではありません。

「未経験ですが若いので大丈夫です」ではなく、若さに加えて、学ぶ姿勢やこれまでの仕事で身につけた力を伝えることが大切です。

20代後半:経験を「使える形」に言い換える

25〜29歳くらいになると、「若いから」という説明だけでは弱くなります。

たとえば営業職から未経験でマーケティング職を目指すなら、こんなふうに掘り下げます。

営業だったのでマーケティングは未経験です
→
商談を通じて顧客のニーズを考えながら提案してきた。売上目標から逆算して行動量を管理してきた
事務経験しかありません
→
複数の部署と調整しながらスケジュールを管理した。個人情報を扱う業務でミスを防ぐチェック体制を作った

つまり20代後半の未経験転職では、「未経験だけど若い」ではなく「未経験の仕事だけど、これまでの経験がこう活かせる」という見せ方が重要になります。

この言い換えのやり方はスキルなし・資格なしでも転職できる?経験の掛け算を武器にする方法で詳しく書いています。 「掘り下げても何も出てこない」という方は、先にこちらを読んでみてください。

ただしこれは「25歳を過ぎたらポテンシャル採用ではなくなる」という話ではありません。20代後半は、若さと社会人経験の両方を使える時期と考えたほうが現実的です。

20代だからこそできる、仕事の選び方

選択肢の広さを、どう使うかという話です。

ポイントは、これまでのキャリアとのつながりが薄い仕事にも挑戦しやすいことです。

経験の接点がほとんどない仕事にも手が届く

たとえば現在の仕事が飲食店のスタッフだとして、そこからITエンジニア、Webマーケティング、法人営業、人事、事務職などを考えることもできます。

もちろん、すべての求人に応募できるわけではありませんし、職種によっては資格やある程度の知識が求められることもあります。

ただ20代のうちは、「これまで何をしてきたか」だけではなく「これからどうなれるか」を評価してもらえる求人を探しやすいのが大きなメリットです。

逆に年齢を重ねるほど、未経験職への転職でも「これまでの経験をどう活かせるか」を説明する重要性が高まります。 その変化については未経験転職は何歳まで?年齢の壁のリアルと年代別の対策で年代別に整理しています。

新卒で入った会社を短期間で離れた場合は、第二新卒という枠が使える時期でもあります。

第二新卒の転職 3年以内だからこその強み

業界と職種、両方を変えることもできる

未経験転職には、「業界だけ変える」「職種だけ変える」という方法もあります。

営業(職種はそのまま)

×

IT業界へ

▼

業界だけを変える転職

営業

×

エンジニア職へ

▼

業界も職種も変える転職

後者のようなキャリアチェンジは準備が必要になります。

ただ「今の仕事が嫌だから何でもいい」という転職ではなく、今後やりたい仕事を考えたうえで大きく方向転換するのであれば、20代のうちに検討する価値があります。

複数の職種を比較してから決める

「自分に向いている仕事が分からない」という人も、最初から一つに絞る必要はありません。

「営業と事務」「ITエンジニアとITサポート」「人事と営業」のように、気になる仕事をいくつか並べて、それぞれの求人を10件ずつ見てみる方法があります🔍

求人を比較すると、こんなことが見えてきます。

  • 営業は思っていたより外回りが多い
  • 事務でも電話対応がかなり多い
  • エンジニアは未経験でも研修がある会社がある

実際の求人から仕事を知ると、「なんとなく憧れていた仕事」と「自分が本当にやりたい仕事」の違いも分かってきます。

「この経歴だと、どんな仕事を狙えるのか」から相談できます

猫の手AGENTの公式サイトを見る

※猫の手AGENTは、20代で本格的にキャリアを考えたい方に向けた無料の転職エージェントです。 自分では気づきにくい「経験の使い道」を、担当者と一緒に整理できます。

20代の未経験転職でやってはいけない4つのこと

1.「若いから何とかなる」と考える

ポテンシャル採用は、何も準備しなくても採用される仕組みではありません⚠️

むしろ未経験だからこそ、「なぜこの仕事なのか」「なぜ今転職するのか」「入社したら何を学びたいのか」くらいは話せるようにしておきたいところです。

前職で身につけた経験と、応募先の仕事との接点を一つでも見つけておくと、説得力が出てきます。

2.「未経験歓迎」だけで求人を選ぶ

20代は未経験転職の選択肢が広いからこそ、条件を絞りすぎないことと、「何でもいい」と考えないことの両方が要ります。

未経験者を積極的に育てる会社もありますが、「未経験歓迎」の一言だけでは、その会社がどんな教育をしているのかまでは分かりません。

求人を見るときは、次のあたりまで確認しておきましょう。

  • 研修期間はどれくらいあるか
  • 入社後にどんな仕事から始めるのか
  • 未経験入社の社員がいるか
  • どんなキャリアを歩めるのか
  • 残業時間はどの程度か
  • 長く働いている社員がいるか

厚生労働省は若者雇用促進法にもとづき、企業の平均勤続年数や研修の有無などを確認できる「しょくばらぼ」という仕組みを設けています。求人票だけでは分かりにくい情報も調べられます。

「未経験歓迎だから応募する」ではなく「未経験から育ててもらえる環境だから応募する」。この視点に変えるだけでも、求人選びはかなり変わります。

求人票のどこを見るかは、未経験から事務職へ|求人の探し方と現実でも詳しく扱っています。事務職以外を目指す方にも参考になるはずです。

3. 短期離職を繰り返す

合わない会社を無理して続ける必要はありません。

ただ「なんとなく嫌だった」「思っていた仕事と違った」という理由だけで短期離職を繰り返すと、次の転職ではその理由を説明する必要が出てきます。

もし短期離職を経験しているなら、次の3つを整理しておきましょう。

  • 自分は何が嫌だったのか
  • 会社選びで何を見落としていたのか
  • 次は何を基準に選ぶのか

過去の転職回数そのものより、同じことを繰り返さないために何を学んだのかを説明できるほうが大切です。

4. 給料や休日だけで次の会社を決める

給与や休日はもちろん大切です。ただ20代の未経験転職では、もう一つ見てほしいものがあります。

それが「その会社で何の経験を積めるか」です。

今の給料より少し下がったとしても、数年後に専門性を身につけられる仕事なら、長期的にはキャリアの選択肢が広がる可能性があります。

逆に条件は良くても、何年働いても経験が積み上がらない仕事なら、次の転職で苦労することもあります。

もちろん生活があるので、給与を無視する必要はありません。「今の条件」と「数年後に残る経験」の両方を見るようにしてください。 下がり方の見分け方は未経験転職で年収はどれくらい下がるか 戻るまでの年数で見るで整理しています。

同じ年代で、手に職をつけたいという理由から動いた場合の進み方です。

24歳・独身・製造業 期間工

「一生モノのスキルが欲しい」製造業出身の24歳が、20代のうちにIT業界へ

手に職をつけたいという焦りを抱えていた製造業出身の24歳が、20代のうちにIT未経験転職を決断するまでのモデルケースです。

※編集部が構成した架空のモデルケースです。実在の人物の体験談ではありません。

20代のうちにやっておくと、30代以降に効いてくること

20代の転職で大切なのは、目の前の内定だけではありません📈

30代以降に「この経験があってよかった」と思えるものを、少しずつ作っておきたい時期です。

一つでも「自分の武器」と言えるものを作る

「営業なら任せられる」「Excelなら人より詳しい」「Web広告の運用経験がある」「法人顧客との折衝ができる」。

何か一つでも自分の武器を作っておくと、次の転職で話しやすくなります。

最初から完璧な専門家になる必要はありません。仕事をしながら少しずつ、「これは自分が経験した」と言えるものを増やしていけば十分です。

実績は数字で残しておく

これは職種が何であってもおすすめです。

「営業を担当した」だけではなく、「月間○件の商談を担当した」「前年比○%の売上を達成した」「業務改善で作業時間を○時間削減した」のように、後から振り返れる数字を残しておきます。

数字が出にくい仕事でも、「何人のスタッフと連携したか」「どのくらいの件数を処理したか」「どんな問題を解決したか」を具体的に説明できるようにしておくと、職務経歴書や面接で役立ちます。

書き方は未経験の職務経歴書に書くことがない人へにまとめています。

転職するたびに「なぜこの仕事を選んだのか」を整理する

若いうちの転職やキャリアチェンジを、悪いことだと考えすぎる必要はありません。

ただし、毎回「なんとなく」で選んでしまうのは避けたいところです。

「営業を経験したら、次はマーケティングにも興味が出てきた」「事務を経験して、もっと人に関わる仕事がしたくなった」というように、前の仕事から次の仕事につながる理由を持っておくと、キャリアに一貫性が生まれます。

転職を重ねること自体ではなく、経験が次につながっているかを意識してみてください。

よくある質問

20代なら未経験でも簡単に転職できますか?

簡単ではありません。ポテンシャル採用でも、企業は「新しいことを吸収できそうか」「長く働いてくれそうか」を見ています。有利な条件はありますが、無条件で受かるわけではありません。

ポテンシャル採用は何歳までですか?

明確な線引きはありません。募集・採用で年齢を理由にした制限は原則として禁止されているため、30代以降でも応募できる求人はあります。ただし年齢が上がるほど「これまでの経験をどう活かすか」を説明する重要性が高まります。

20代前半と後半で、アピールの仕方は変わりますか?

変わります。20代前半は社会人経験が浅いぶん「これから伸びる理由」を伝えやすい時期です。20代後半になると社会人経験も積み上がるため、「これまで何を経験して、そこから何を身につけたか」まで話せたほうが強くなります。

短期離職があると、20代でも不利になりますか?

説明の仕方次第です。回数そのものより「何が合わなかったのか」「会社選びで何を見落としていたのか」「次は何を基準に選ぶのか」を整理できているかが見られます。

まとめ:「若さ」ではなく「これから」を武器にする

20代の未経験転職について、「今動かなければ手遅れ」と考える必要はありません。

募集・採用では年齢を理由とした制限が原則として禁止されているため、30代以降でも応募できる求人はあります。

ただ20代には、これまでの経験との接点が薄い仕事にも、ポテンシャルを含めて評価してもらえる可能性があるという強みがあります。

一方で「20代だから受かる」と考えるのは危険です。未経験転職では、次のような部分も見られます。

  • 新しいことを学ぶ姿勢があるか
  • 前職の経験をどう活かせるか
  • なぜその仕事を選ぶのか
  • 長く働く意思があるか

そして20代前半なら「これから伸びる理由」を、20代後半なら「これまで積み上げた経験」を、それぞれ自分の強みとして使っていけばいいと思います。

大切なのは、年齢に焦らされて転職することではありません。

今の仕事を続けることが自分にとって良い選択なら、それも正解です。転職しないという選択肢もあります✨

ただ「本当はITの仕事をやってみたい」「事務職にキャリアチェンジしたい」という気持ちがあるなら、一度求人を見てみる価値はあります。

まず求人を10件ほど見てみる。仕事内容を比べてみる。自分の経験がどこで使えそうか書き出してみる。そのくらいから始めれば十分です。

20代は、まだキャリアの完成形を決める時期ではありません。今の仕事だけを基準に「自分にはこの仕事しかできない」と決めつける必要もないということだけ、覚えておいてもらえたらと思います😊

転職活動の進め方を最初から確認したい方は未経験転職の完全ガイドで、 エージェントの選び方は未経験転職におすすめのエージェント比較で比べています。

今すぐ決めきれなくても構いません。選べる時期にいる、というだけで十分な強みです😊